ふくしまこどもクリニック
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南大阪小児感染症フォーラム

 11月14日、「南大阪小児感染症フォーラム」に参加しました。

 「一般公演」で、PL病院小児科部長の西村 章先生が、先生が経験された、とくに記憶に残る「肺炎球菌感染症」の2例についてお話しくださいました。
 先生が大学病院で研修されていた三十数年前に、当直医として直面された、「Waterhouse-Friderichsen syndrome」の例については、日常診療での集中力と観察力の重要性を再認識させられたものでした。
 フォーラム後の懇親会で西村先生とお話ししたのですが、「福島先生、何年も医者をやってると、忘れられない症例、っていうのに出会うでしょう?」「例えは非常に不謹慎かもしれませんが、ふとしたときに想い出すひと、っていうのがいるのと同じでね・・・」
 ムカシから言い回しがおしゃれな先生で、僕がルーキー時代に西村先生のご指導を受けた際に、「先生、入局してもう一年間も小児科医やってるのに、知らないことが多すぎるよ~」ってガツン、と言われたことを思い出しました。これは「おしゃれ」なひとことではありませんが(笑)。
 一年間が、もう二十五年間、になったのですが、経験と知識は単純な足し算であってはならないことを肝に銘じていたいものです。

 同フォーラムでは、慶応義塾大学医学部の生方 公子先生が、「小児市中感染症:原因細菌の薬剤耐性化と治療抗菌薬の考え方」をテーマに、細菌感染症を中心に、年代とともに変遷する感染症像を、膨大なデータとともにお話しくださいました。
 臨床で日常的に診ている感染症の治療戦略について、立ち止まって整理整頓させていただきました。

 「特別講演」では、国立感染症研究所 所長の倉根 一郎先生が、「デング熱」について講演されました。「再感染時における重症化の機序解明に向けて」という題だったのですが、同症のワクチン開発の現状等、非常にわかりやすくお話しされ、興味深く拝聴させていただきました。
 読者のみなさま(笑)、デング熱について、ご質問があればふくこどまで。

 「南大阪」小児感染症フォーラムでしたが、大阪市鶴見区のいそっぴ医院の磯川 貞之先生がどこで嗅ぎ付けられたのか、参加されていました。同先生は、感染症やワクチン、果ては(?)神経疾患まで、非常に広い見識と情熱をお持ちの先生で、何かの際にお話しすると、めっちゃ熱く話してくださいます。
 僕もこうありたい、といつも思うのですが、お互い、もうちょとダイエットしましょうね。

 学問的にも情熱的にも、とても心地よい刺激を受けたいちにちでした。

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