2016/12/04
年に何度か、急病診療所の診察当番をします。
この日は、診察申し込み状況によっては、クリニックの診察受付を早めに終わらせていただくのですが、そんな日に限って何だかクリニックに遊びに来てくれる(?)洟たれ小僧や洟たれ娘が多いような気がします(笑)。
さて、その急病当番ですが、これ、難しいんですよ。いつものリズムで診察できる訳はなく、受診される患児、家族も多くの場合は初めてのコンタクトで、お互い手探り状態です。
いつもの調子で会話しようとすると、患児・家族はもちろんのこと、スタッフまでが『「・・・・。」状態』となり、充分に孤独感を味わえることになります。
そんなときは、ふくこどが恋しくなり、「こんなことなら今日のクリニックでの診察のとき、スタッフを口汚く罵るんじゃなかったー、ごめんなさいー。」と一瞬反省します。すぐ忘れます。
ムカシ、某市民病院がこの世に存在したとき、月一回の日曜日と、年末年始の救急診療当番をしていました。もんのすごく多くの救急急病患者が押し寄せ、たとえ救急車で運ばれてきたとしても、到着時に容態が落ち着いていれば数時間待ち、というのが普通でした。
医師もコメディカルスタッフも皆、疲れていました。
その「市民病院」が閉院し、皆でびっくり仰天したのですが、その小児救急ニーズはどこに散っていったのでしょうか?突然に子どもの急病がなくなるわけでもないはずだし。
よく言われる、「小児救急医療の疲弊」を招いているのは、医療者側、受診者側、どちらにも責任があると思います。
ひとのからだは予測不能なことが非常に多く、えっ!?と思うことは良かれ悪しかれ日常茶飯的です。
でも何か予測できるかもしれない事象はあるはず。
ふくこどに受診された患児の「必要のない救急受診」を少しでも減らせるよう、当院を受診された際には、一つでも家庭内ケアのヒントをお持ち帰りいただけるよう、心がけたいものです。
昨日の急病診療所は比較的というか非常に落ち着いていて、溜め気味のベンキョーが捗りました。
でも、ふくこどの待ち合いが閑散としていたらいろいろちょっと寂しいので、時々は洟たれを連れて遊びに来てください。